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冨井大裕 | 新潟市美術館と栃木県立美術館での大規模個展が続けて開催

【冨井大裕 | 新潟市美術館と栃木県立美術館での大規模個展が続けて開催】

冨井大裕の個展『みるための時間』が新潟市美術館にて開催されます。


冨井大裕『みるための時間』
2023年06月06日(火)- 2023年07月17日(月)
新潟市美術館 企画展示室


画鋲、スーパーボール、ハンマー…慣れ親しんだ日用品が、
冨井大裕(とみい・もとひろ 1973 年 新潟市生まれ)の手にかかると、
その色やかたち、性能をもったまま、思いがけない造形として「作品」の姿を現しはじめます。
「彫刻」や「作品」が生まれてくるのはどこからなのでしょうか。
作家自らのディレクションのもと、当館所蔵の作品をはじめ代表作によって
「展覧会」という装置を仕掛けます。

[関連イベント]
アーティストトーク「みるための時間について話す時間」
日時:6月25日(日) 午後2時~(1時間30分程度)
講師:冨井大裕(本展出品作家、美術家)
会場:新潟市美術館 2階講堂
聴講無料、定員80名(先着順・申込不要)

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■ また会期を重ねて、栃木県立美術館では、新作を中心とした個展『今日の彫刻 – 冨井大裕展 Motohiro Tomii: Sculptures ―トルソ、或いはチャーハン―』が7月8日(土)より開催されます。


今日の彫刻 – 冨井大裕展 Motohiro Tomii: Sculptures ―トルソ、或いはチャーハン―
2023年7月8日(土)-9月3日(日)
栃木県立美術館 企画展示室


色とりどりのスーパーボール、付箋、色鉛筆、ゼムクリップ、画鋲、折り紙、コピー用紙、段ボール、ハンマーなどの多種多様な事務用品や道具類などに、積み上げる、並べる、重ねる、束ねる、折り曲げる、立てる、寝かせる、傾斜させるなどというシンプルな日常的行為を付加することにより冨井大裕(とみいもとひろ1973年生まれ)は、既製品から本来的意味や機能を解放し、無二の彫刻としての新たな様相を現前させます。
大量生産された消費財は、冨井によって基本的機能をはく奪されながらも、オリジナルの形態と色彩を残したまま、モノから作品へとモディファイされます。この変容は社会システムの中で個々人がになう役割から各人が自由へと解放されるプロセスのメタファーともなっています。また生産・流通・消費・廃棄(死)というモノの経済プロセスは中立的に停止されるとともに、制作・展示・消費・保存(不死)というプロセスを持つ美術品の特異性をも浮き彫りにします。
こうして彫刻家の能動性と鑑賞者の受動性は中動的に開かれ、美術館と家庭や学校やオフィスが等価で脱機能的な自由の場として生起します。家庭用品や文房具、事務用品が彫刻に変容し、かつ彫刻が生活世界へと還元される往還システムによって、誰もが彫刻家になりうることの可能性を確信させる冨井大裕の新作を中心とした約9シリーズ/約45件/約2800点の“彫刻”とともに、私たちの持つ創造性を自由に解放する機会を探ります。

[関連イベント]
※当日の企画展観覧券が必要です。
アーティスト・トーク
日時:2023年7月8日[土] 15時30分
会場:栃木県立美術館 企画展示室

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どうぞ合わせてご高覧ください。